同じサウナでも、体験はここまで変わる
- mirasisone
- 5 日前
- 読了時間: 3分

映像演出で設計する「選べる没入空間」
近年、サウナは「汗をかく場所」から
体験そのものを楽しむ空間へと進化しています。
その中で注目されているのが、
サウナ空間に映像演出を取り入れるというアプローチです。
私たちMIRASISONEでも、サウナ空間への映像演出を複数導入してきましたが、
実際に感じているのは——
同じサウナでも、映像が変わるだけで体験の質はまったく別物になる
ということです。
サウナ映像に必要なのは「正解」ではない
よく聞かれるのが、
「サウナに合う映像って、どんなものが正解ですか?」という質問。
結論から言うと、
サウナ映像に“正解”はありません。
なぜなら、サウナに入る目的は人それぞれだからです。
・静かにリラックスしたい
・思考を手放したい
・非日常を味わいたい
・印象に残る体験をしたい
同じ人でも、時間帯や体調によって求める体験は変わります。
だからこそ、
映像は1パターンで完結させない設計が重要になります。
映像演出は「体験を切り替える装置」
サウナ空間における映像は、
何かを強く主張するためのものではありません。
役割は、
体験のスイッチを切り替えること。
映像が変わるだけで、
・空間の広がり方
・温度の感じ方
・時間の流れ方
が自然と変化します。
ここからは、実際に導入している映像のバリエーションと、
それぞれが生み出す体験について紹介します。
宇宙・星・粒子系の映像

思考を手放す没入体験
天井や壁一面に広がる星や粒子の映像は、
視線が自然と上に向き、思考が静まっていく感覚を生みます。
・考え事をしなくなる
・ただ眺めていられる
・瞑想に近い状態に入る
ととのい前後や、夜の静かな時間帯に特に相性がよく、
「何も考えなくていいサウナ」をつくる映像です。
自然・岩・水・大地の映像

入りやすさをつくる安心感
森や岩、水といった自然モチーフの映像は、
初めてサウナに入る方でも安心感を持ちやすい演出です。
・呼吸が深くなる
・緊張が抜けやすい
・空間に自然と馴染む
日中帯やライトユーザー向けに、
サウナへの心理的ハードルを下げる役割を果たします。
炎・花・有機的な動きの映像

記憶に残る体験をつくる
炎や花が有機的に揺らぐ映像は、
温度感やエネルギーを視覚的に強調します。
・熱をより強く感じる
・感情が動く
・写真や動画に残したくなる
イベント的な日や、
体験として印象に残したいシーンに向いた演出です。
海・水中・生物の映像

視覚でクールダウンする感覚
深い青に包まれる水中映像は、
実際の温度以上に「涼しさ」を感じさせてくれます。
・火照りが落ち着く
・包まれるような感覚
・現実から切り離される没入感
高温サウナ後や、滞在後半の切り替えとして効果的です。
1つのサウナで、複数の体験を提供する
映像演出の最大の強みは、
同じ空間でも体験を切り替えられることです。
・時間帯で映像を変える
・温度帯で切り替える
・客層に合わせて選択する
1つのサウナで、
複数の楽しみ方を提供できる設計が可能になります。
映像は「主役」ではなく「引き立て役」
私たちがサウナ映像を設計するうえで大切にしているのは、
映像そのものを目立たせることではありません。
大切なのは、
その空間で、どんな体験をしてほしいか。
映像はあくまで、
体験を引き立て、記憶に残すための手段です。
おわりに
サウナは今、
「設備」ではなく「体験」で選ばれる時代に入っています。
映像演出は、
その体験の幅を大きく広げる選択肢のひとつ。
癒しだけに留まらない、
選べる没入体験としてのサウナ空間。
これからも、空間と体験の関係性を大切にしながら、
演出の可能性を探り続けていきます。


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